連載

第1回 第3項 時代に合わない国家基準点の現状

明治から大正時代に、日本全国に設置された一等,二等,三等三角点は、約39000箇所あり、1市町村に10点の割合です。しかし、100年も前に設置されたもので、地震による地殻変動や採炭などによる地盤変動などのため、これらの三角点の位置は不正確になっている場所があります。

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地震・火山・炭坑などにより三角点が大きく移動した地域


特に、1923年の関東大震災は、関東南部に大きな地殻変動を起こしました。現在国土地理院が公表している基準点成果でも、川崎市と東京都では多摩川を境に数10cmも食い違ったものになっています。同様に、東京都と埼玉など、行政区画毎に基準点成果に不整合があるといわれています。
この地域は首都圏で土地の価格も高く、ことのほか正確な基準点の位置が要求されているにもかかわらず…。

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