連載

第1回 第8項 測量業界の役割

測地成果2000の事業は、100年ぶりのもので、世紀の大事業というべき内容です。これは、測量法に基づいて国(国土地理院)が責任をもって実施するものです。実施にあたって地方自治体などのもつ疑問などについても、国土地理院が責任をもって対処しなければならない性質のものです。
しかし、3300の地方自治体が一斉に動き出した場合、国土地理院だけで細かい部分まで対処できない可能性があると考えられます。そこで、こうした世紀の大事業に関しては、測量に関する専門家集団である民間業者が積極的に関わって、その事業の成功に貢献する必要があるように思います。
関東地方のある県の測量設計業協会は「測地成果2000プロジェクトチーム」を立ち上げ、100人規模の勉強会を4回、パンフレット作成による県下市町村関係者への啓蒙活動とそれらの機関の基準点設置状況の実態調査を行ってきています。こうした積極的な活動をつうじて、測地成果2000に関する仕事の創出活動も行っています。
これまでの「受注型」の仕事は、減少傾向を示しています。21世紀の測量業界は「受注型」から「提案型」へ質的な変換を要求されてきているように思えます。測地成果2000の事業は、そのはしりとして、私達は積極的にこの事業に関わっていきたいものです。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on LinkedInEmail this to someonePrint this page

目次へ戻る