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第2回 第6項 「TKY2JGD」の適用除外地域 その選択基準とビジネス機会

前述しましたように、地震による地殻変動地域などにおいては、「TKY2JGD」の使用には注意を要します。それではどのような条件のもとにおいて、「TKY2JGD」による処理でなくその地域に適合した座標変換を行うか、その選択基準は示されていません。
その選択は、事前調査により決められることになります。机上による測量記録の調査または実測による調査、これらの組み合わせによる調査などが必要になります。今のところ、調査方法およびその基準など示されていません。
基準がないということは、地域により異なった選択肢があり、測量コンサルタントとしてのビジネス機会が生まれたことになると思います。国土地理院の「座標変換マニュアル案」がこれまでのマニュアルと決定的に異なる点は、これまでの「受注型」測量ではマニュアルを「理解」すればよかったわけですが、この「マニュアル案」は「応用動作」が求められ、「提案型」測量の内容が含まれていることです。

02-06-1図は、建設省報告による測量業の契約金額の推移を示しています。この5年間を通算すると、契約金額は約 3/4にまで落ち込んできています。国や地方の財政事情などから推測すれば、この落ち込みが改善される期待は少ないように思えます。仕事の創出には、従来型の「受注型」測量業から「提案型」測量業への転換が求められているのではないでしょうか。測地成果2000の座標変換作業は、その提案型への訓練の場として良い機会ではないでしょうか。

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