連載

第4回 第4項 測地成果2000と国家基準点

国土地理院は、「測地成果2000」の計画を進めています。これまでにもふれて来ましたので、今回の主題である地籍測量や地積測量に関したこと以外についての内容は省略します。

一口に「座標づけ」といっても、公共基準点などが密に配置されていない地域においては、前述のように、図根三角測量のような基準点測量を行わなければなりません。かなり専門知識や技術が要求されますので、土地家屋調査士の方々が簡単に基準点測量をこなすことはできません。しかし、測地成果2000が実現すると、国家座標が「カーナビ操作」感覚で簡単に決められます。

04-04-1

電子基準点アンテナ
(国土地理院パンフレットより)


測地成果2000に関する法律は、来年度の国会を通過すると思われますが、この法律の施行に伴って電子基準点を使ったGPS測量が公認される見通しです。現在でも国土地理院は、全国に約1000点の電子基準点を設置してあるデータを公開していて、一定の手続きを行えば誰でも入手できます。電子基準点を使った基準点測量が行われるようになれば、公共基準点などが配置されていなくとも簡単に座標を求めることができます。つまり、地積測量図に国家座標を持たせることが、簡単になります。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on LinkedInEmail this to someonePrint this page

目次へ戻る