連載
第5回 第1項 日本の面積は100万坪減少する?
2000年10月15日
前回は、地積測量図の「座標づけ」についてお話をしました。今月は、その話を技術的に立ち入って進めていきたいと思います。まずは、測地成果2000の基準によれば、日本の面積が100万坪減少する、という「お遊び」の話から・・・。
測地成果2000の計画が実現すると、日本国土の面積は100万坪減少します。正確な面積を測定することに「命」をかけてきた土地家屋調査士の方々からすれば、びっくりする話であると思います。
図に示すように、現在私達が使っている距離や面積は、平均海面上で表されます。土地の表面積は、平均海面上の面積に引き直されるのです。ところが、測地成果2000の基準面は、現行の平均海面から約35m下方の準拠楕円体面上となります。地球の半径を6370000mとすれば比例配分により、長さは次のように縮小され100万分の5.5短くなります。
6,370,000-35 |
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6,370,000 |
面積は平方なのでその縮小率は,次の計算のように100万分の11減少して
0.9999945×0.9999945=0.999989
となり、現在の日本総面積は約37万k㎡なので測地成果2000の面積は,次の様に369996k㎡と4k㎡縮小します。
0.999989×370000=369996.0
4k㎡を坪数にすれば,120万坪になります。約100万坪の減少です。