用語集

アルファベット順

FKP

Flächen Korrektur Parameterの略。ネットワーク型RTKの面補正パラメータ方式のこと。3点以上の電子基準点を基準局とし、その観測量から衛星測位に影響する誤差の補正量を計算する。これにより移動局周辺の誤差量を算出し、ネットワークを通じて利用者に配信する。移動局側はこのデータを受け取り正確な位置を求める。

Galileo

EUが運用を計画している衛星測位システム。

GDOP

幾何学的精度低下率(Geometrical DOP)の略。

GLONASS

Global Navigation Satellite System の略。ロシアが運用している衛星測位システム。

GNSS

全地球衛星測位システム(Global Navigation Satellite System)の略。衛星測位システムにおいて、RNSSを含む場合と含まない場合の両方で用いられる。

GPS

Global Positioning System の略。アメリカ合衆国が運用している衛星測位システム。

GRS80

測地基準系1980(Geodetic Reference System 1980)の略称。現在日本で採用している楕円体。

HDOP

水平精度低下率(Horizontal DOP)の略。

IRNSS

Indian Regional Navigational Satellite System の略。インドが運用する衛星測位システム。

ITRF

International Terrestrial Reference Frame 国際学術組織の運営による全地球規模の測地参照座標系。現在日本で採用している座標系。

L1

GPS衛星から送信される測位電波で、中心周波数は1575.42 MHz。民生用信号と軍事用信号がある。

L1C

QZSS及び、次世代GPS(GPS-Ⅲ)より送信予定のL1帯の信号。現在、準天頂衛星初号機「みちびき」より配信されている。

L1 C/A

L1信号の中で、民間用で使用出来るコードを持つ信号。

L1-SAIF

L1-Submeter-class Augmentation with Integrity Function 信号の略称。準天頂衛星初号機「みちびき」から送信される補強信号で、測位精度をサブメーター級まで向上するための情報が含まれている。

L2

GPS衛星から送信される測位電波で、中心周波数は1227.60 MHz。軍事用信号のみが送信されてきたが、Block ⅡR-Mより民生用のL2Cが送信されている。

L2C

Block ⅡR-Mより送信されている、L2帯の民生用信号。

L5

GPS衛星から送信される測位電波で、中心周波数は1176.45 MHz。Block-ⅡFより登場し、民生用の信号が送信されている。

LEX

L-band EXperiment 信号の略称。準天頂衛星初号機「みちびき」から送信される補強信号で、精度を測位精度をセンチメーター級まで向上するための情報が含まれている。

MSAS

運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MTSAT Satellite-based Augmentation System)の略。日本が運用しているSBASで、運輸多目的衛星MTSAT(Multi-functional Transport Satellite)を利用している。

PDOP

位置精度低下率(Position DOP)の略。

QZSS

準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System)の略。日本が開発を進めており、現在初号機「みちびき」が運用されている。

RNSS

地域衛星測位システム(Regional Navigation Satellite System)の略 地球全体ではなく、特定の地域で運用される衛星測位システム。IRNSS、QZSS等が該当する。

RTK

Real Time Kinematicの略。リアルタイムにキネマティック測位を行う方法。基準局から携帯電話や無線によって補正データを移動局側に送り、移動局側はそのデータを使って測位を行う。精度は静止長時間観測&後処理による精密測位には劣るが、移動しながらリアルタイムに高精度な位置を得られることは大きな強みである。

SBAS

静止衛星型補強システム(Satellite Based Augmentation System)の略。地上の電子基準点の観測結果を基に、静止衛星を介し補強信号等を送信するシステムの総称。航空機に用いられれ、日本のものはMSAS、米国のものはWAAS、欧州のものはEGNOSと呼ぶ。

VDOP

垂直精度低下率(Vertical DOP)の略。

VRS

Virtual Reference Stationの略。ネットワーク型RTKの仮想基準点方式のこと。複数の電子基準点の観測量を用いて、移動局の近くに仮想基準点を作り出す。この仮想基準点において観測されるであろうデータ(疑似距離、搬送波位相等)を作り出し、ネットワークを通じて利用者に配信する。移動局側はこのデータを利用してRTK測位を行う。

WGS84

世界測地系1984(World Geodetic System 1984)の略称。GPSで用いられており、座標系を表す場合と、楕円体を表す場合がある。

五十音順

位相角

波の1周期を360°として1波に満たない部分を角度で表したもの。GPSでは慣習的にサイクルという単位で表す(例:位相角180°=0.5サイクル)。

エフェメリス (ephemeris)

航法メッセージに含まれる衛星ごとの詳細な軌道情報。放送暦とも呼ばれる。地上の制御局での衛星軌道追跡結果に基づく予報値であり、2時間ごとに更新される。

エポック (epoch)

干渉測位でのデータ取得時刻。エポック間隔は、スタティック測位では通常15秒または30秒に、キネマティック測位では1秒~数秒に設定される。

オン・ザ・フライ法 (on the fly:OTF)

任意の場所で短時間に整数値バイアスを解く方法の総称。この機能がついたGPS受信機は2周波数型のものになる。RTK-GPSの初期化方法(整数値バイアスの推定)として使用されている。

干渉測位

衛星から受信機までの電波の波数を測る測位方式。2つの観測点で同時に観測することにより、2点間の基線ベクトルを求める。

環閉合計算

隣接する複数のセッションから形成される任意な多角形において、基線ベクトルの成分ごとに足し算して、各成分の閉合差を点検すること。同一セッションのデータのみで計算された環閉合差は理論的にゼロになる性質があるので、異なるセッションでの基線ベクトルを用いる必要がある。

擬似距離

単独測位におけるGPS受信機から求めたGPS衛星との距離。受信機内の時計で衛星信号到達時間を測り、これを伝搬時間として光速度を掛けて求める。

擬似雑音符号 (PRN code)

0と1の不規則な系列がある周期をもって同じパターンで繰り返されている符号列。C/AコードとPコードがこれにあたる。

基線解析

観測点間の三次元基線ベクトルを求める計算。観測点の数が多い場合には、複数の観測点の間の基線ベクトルをすべて求める計算となる。

旧日本測地系(Tokyo Datum)

明治時代から2001年度まで用いられていた測地原子。日本経緯度原点における天文測量による緯度・経度・方位角観測結果を、ベッセル楕円体を日本経緯度原点に結合したもの。

サイクルスリップ (cycle slip)

干渉測位において観測中に衛星電波受信に瞬断があり、GPS受信機での位相計算が一時中断してしまうことにより生じる位相データのずれ。

三次元網平均計算

干渉測位において、基線解析から得られた独立な基線ベクトルと分散共分散行列を使用し、観測点の座標成果を得るために三次元で網平均計算を行う方法。

ジオイド

静水面を基準とした重力の等ポテンシャル面。日本では測量法で東京湾平均海面を基準と定めている。

ジオイド高

準拠楕円体(GRS80楕円体)からジオイドまでの高さ。

整数値バイアス

干渉測位におけるGPS衛星からGPS受信機までの波の数の整数部。受信開始時には1未満の端数(これを位相という)はわかるが整数部は後に計算して求める。整数値バイアスの値は時間によって変化しない為、受信を中断しない限り保持される。

精度低下率DOP (Dilution Of Precision)

単独測位における衛星配置による測位精度の低下率。擬似距離測定誤差の測位誤差への拡大係数とも捉えられる。DOPにはその定義の仕方によって種々の指標があり、数値が大きくなるほど精度が低く、すなわち測位後差が大きくなる。

精密暦

衛星軌道追跡網を設けて決定された衛星の精密な軌道。航法メッセージにより放送される衛星軌道情報である放送暦の精度が十分でないときに用いる。

世界測地系

世界で共通に利用可能な測地原子。ITRFもしくはWGS84を指す。

セッション (session)

スタティック測位における1回の観測。複数のGPS受信機を用いて一定時間、設定されたデータ取得間隔で連続して行う観測であり、基線解析はこのセッションごとに行われる。

測地成果2000

日本測地系2000を元にした測量成果。

単独測位

受信機の位置を4個以上の衛星から電波を受信することによってリアルタイムに求める測位方式。衛星位置は衛星電波に乗っている軌道情報から計算できるので、衛星位置を既知として衛星からの距離を測ることにより受信機の位置を計算する。

ディファレンシャル測位

擬似距離を補正する精度の高い測位方式。地上位置が既知の基準局でGPS測位を行い、単独測位における各衛星からの擬似距離の誤差を推定してその値を補正値として放送する。周辺の観測局(移動局)はその補正値を受けて擬似距離を補正する。

電子基準点

国土地理院が日本全国に千数百点設置・運用しているGPS電波の連続観測点。基本測量・公共測量に利用されるほか、地震および火山活動などを監視するための地殻変動観測に利用されている。

二重位相差

2個の衛星と2個の受信機間での観測値の差。干渉測位において波数の観測値に含まれる衛星時計と受信機時計の誤差の影響を除去するためにとる。受信機間の基線ベクトルを求めるための測定データとなる。

日本測地系2000

日本で2002年度に導入した、世界測地系に準拠した測地系。JGD(Japanese Geodetic Datum2000:JGD2000)とも呼ぶ。

バイアス決定比 (ratio)

整数値バイアス決定の確実さを表す指標。通常、組合せの第二候補による事後分散の値を第一候補による事後分散の値で割った比を用いる。この値が大きいほどバイアス決定の確度が高い。

搬送波 (carrier)

GPSからの電波。GPSではL1帯(1575.42MHz)とL2帯(1227.6MHz)の2波が用いられている。C/Aコード、Pコード、航法メッセージなどが変調されて送信されている。

ベッセル楕円体

明治時代から2001年度まで用いられていた準拠楕円体。旧日本測地系(Tokyo Datum)で採用されていた。

補完信号

GPS衛星ではない衛星が送信する、GPS衛星からの信号と同等の信号。

補強信号

GPS衛星から送信される信号の精度を向上する為の信号。

北斗(BeiDou,Compass)

中国が運用している衛星測位システム。